先日、ヒップなファション、カルチャー、スタイルマガジンこと「HOUYHNHNM」の一つの記事に掲載して頂きました。掲載というよりも商品紹介ですね。
なかなかのくくりで、私を知ってる人からすれば色々と突っ込みどころ満載かもしれませんが、とりあえずフイナムに載ったぞというのを田舎者らしく友達に言いふらしているこの頃です。ヒップな飯島になれるかしら?
実像もちゃんとしないといけないなと逆に気を引き締めようと思いましたので、本格的に取り扱いの始まったコムアーチをまとめて紹介していきます。ヒップは難しいですけどウールの良さは伝えられそうです。
コムアーチ初めての人、とりあえずウールのニットを買いましょう。実物を見て驚き、そして使っていくと間違いなく良いと思える商品です。
登山文脈な人はウールが好きだと思います。ウールが天然の機能素材であるということを身をもって体験しているからこそ、その凄さが伝わると思い登山用品店として仕入れてます。昔の登山用品店てウールのニットの取り扱いもあったりしていましたからね。それの現代的な解釈として山荘飯島ではコムアーチということです。ただ決して山に着ていけるというわけではありませんが、街着は街着らしく品よくかっこよく機能的に着ていきましょう。
さらに言ってしまうと裏テーマはメリノウールからの解放でしょうか。解放といってもメリノウールはこれからもお勧めするでしょうし、今後もたくさん取り扱っていくと思います。しかし名前だけに囚わるのは良くないと考え、流行を知った上で、少し流行から距離を置き幅をもった冷静な目線で見ることを大切にしていきたい山荘飯島ならではの意見として聞いてもらえたらうれしいです。圧倒的なブランド力のゴアテックスに対する考えに近いかも。といっても私もコムアーチを取り扱うことになったおかげで色々と調べて分かったこともあるくらいですので、そこまで専門的な話ではないと思います。
はじめに最高な肌触りのモヘアシリーズを
①comm.arch Women’s HAND FRAMED MOHAIR P/O
まずはモヘアの説明でしょうね。あらためて調べると面白いです。
ネットなどで調べた情報なので間違いがあるかもしれませんが、その際は気軽にご指摘ください!知ってるつもりが一番危険。山荘飯島はお客さんと常にアップデートしていければ幸いなのです。
モヘアはウールではなく、アンゴラ山羊からとれた毛です。
ウールにはクリンプと呼ばれる縮れた繊維の固まりがあり、スケールという、うろこ状の表面をしているのに対して、モヘアはクリンプがなくうろこ状のスケールがありません。クリンプが無い代わりに、毛足が長く起毛した繊維がクリンプよりも空気を多く含むので、ウールよりも高い保温力を発揮します。そして、スケールが角の無い滑らかな状態になっているので肌触りが非常に良いと言われています。(*これはあくまで一般的な話です。)
話は飛びますがメリノウールを語る際に、うろこ状のスケールに関しても色々と目にする機会も多いと思います。スケール問題です。
・スケールがあればこそ、ウール本来の吸湿性、放湿性。撥水性が発揮される・・・
・防縮加工を施してウォッシャブルウールにするにはスケールを無くす、そうすることでより肌触りが良くなる・・・
・STATICのRAWシリーズはこの一般的な防縮加工をせず、別の加工でスケールを残してウール本来の機能を発揮させるという話だったり・・・
・メリノウールは繊維が細いのでスケールも細かくチクチクしないということ・・・
ここらへんが身近なスケールの話でしょうか?
そこに梳毛だ紡毛だとか、加工がどうとか色々あったり、調べれば調べるほど長くなるのでモヘアの話に戻すと
そもそもスケールに角が無いので、モヘアは肌触りが圧倒的に滑らかなという結論が出ますよね。
そして、毛足が長くウールよりも吸湿性が優れている機能素材と言われています。(*これも一般的な話)
そうなんです。ウールてのは奥深い。
もちろんモヘアは撥水性が優れているわけではないので、ガシガシ洗えてアウトドアで使えるという話ではありませんが、メリノウールだけが優秀だと思うことには危険性があるように思います。メリノウールの商品をたくさん扱う店だからこそメリノウールからの解放を推奨したい山荘飯島です。
コムアーチのこのモヘアニットは、そんなモヘアの中でもキッドモヘアを使用しています。
生後1年未満のアンゴラコヤギから取れる毛がキッドモヘアです。非常に繊維が細く柔かく、カシミヤの柔からさとモヘアの強さがあるというとても希少な毛なのです。
そして素材混率に目を向けると
キッドモヘア40% ウール35% アルパカ25%
アルパカがでてきちゃったよ・・・もう説明はできないので、簡単に
アルパカは「ウールの7倍あたたかい」とも言われ、 非常に丈夫で、毛玉ができにくいのが特徴です。
冬用のニットしては分かりやすく暖かい混率なわけですが、天然の毛だけで作られた非常に珍しいモヘアニットという部分に注目してください。おそらくモヘアニットというと毛足が長く静電気が立ち、安っぽいイメージを持つ人も多いかもしれませんが、それはアクリルでモヘアライクなものをつくっていることが多いです。実物を見てもらえれば全然別物です。
モヘアの中でもキッドモヘア さらには天然繊維だけで編まれたニット。これがコムアーチです。
さらにハンドフレームという商品名の通り、機械ではなく、手横編み機で編まれています。しかも、東北地方でハンドフレームのみでニットを制作している職人が時間をかけてつくっています。ただの日本製というだけでなく実際に自身がニットの生産者でもあるからこそ、日本の中でも有数な職人に依頼をしています。生産者を判断する目線てのを持っている人て本当に限られた人だけで、洋服に携わる人にもなかなかいないものです。ここまでやるのがコムアーチです。
海外の老舗ニットメーカーなども良い素材で良い職人が作っているという話はききますが・・・
個人的にはこのデザインとサイジングにも惹かれました。いわば日本の”BORN KNITTERS”の集大成ともいえるブランドなわけで日本人のサイジングと今の雰囲気にも非常に合ったデザインなのです。クラシックに行きすぎずな絶妙なバランス。海外のニットではこうはいかない。こういった部分も仕入れた理由の一つです。
サイズはワンサイズ展開ですが非常に女性らしいシルエットでリラックス感もありつつ、品も醸し出すという絶妙なバランスで仕上がっているんです。身幅袖幅広め、着丈短めだけど、後ろ着丈のみ長い。写真だと分からないかな・・なのでメーカーの写真をお借りしました。
残念ながらグレーは紹介する前に完売しております。ブランド知らなくても、紹介しなくとも伝わる実物の凄さ。
メンズブランドのような素材、生産背景を持ちながら女性的ニュアンスを醸しだす。それでいて値段は妥当。果たしてこんなブランドは他にあるでしょうか?すごいです。
②comm.arch Women’s HAND FRAMED MOHAIR C/D
①と同じ素材と生産背景のカーディガンです。説明が短くすむので安心です。
シルエットは身幅が大きめ、ドロップショルダーで袖幅広く、着丈短め。すごく女性らしいシルエットで雰囲気よく着用頂けます。これもメーカーさんの写真をお借りして。そろそろ本気で着用モデル募集します。
コムアーチの凄さは年齢を問わず品よく着用できることにもあると思います。フリーサイズで横はゆったり目なサイズ感なので身長、体型問わず多くの人が安心して着用できますよ。
③Hand Flame Crew Neck P/O
これはメンズ
生産背景は①、②と同じ東北地方の職人さんです。ハンドフレームの良さはボリュームがあるのに柔らかく弾力を持った仕上がりにあります。このニットは畔編みらしくきちんと肉感があり暖かい。なのに軽くて柔らかいです。ありきたりな言葉ですが本当にその通りなのがコムアーチです。
そして私も同じ商品を持っていますが実際に着てみて驚いたことは、ほぼ毛玉にならないし、家庭洗いでも全く型崩れすることなく着用できることです。(ただ普通のウール洗剤でお洒落着モードで洗濯機洗いをしているだけ。詳細は気軽にお問合せください)
ここまでの毛玉にならないすごい品質はさすがに狙ったわけでないらしいです。でも糸選びから素材を厳選して手横編み機で職人が丁寧に生産しているからこそたどり着いた境地でしょう。品質が良いニットのお手本と言えますね。
そんな厳選された素材は
オーストラリアでも特に羊毛の質の高いジロン地方産のメリノ種で生後6か月以内に刈り取った子羊の毛をさらに繊維の細いものに厳選して紡績した糸とのこと。ただ日本製でとか、メリノウールでとか、細くて肌触りが良いとかに終わらないという・・・これがコムアーチです。
サイズ感は少し身幅にゆとりがある雰囲気。リラックス感はあるけどだらしなさは無い。とても贅沢ですが部屋着としても最適と思えるくらいな着心地です。ちなみに着用しているのはコムアーチのウールパンツ。ユニセックスでおすすめ。
これもリラックス感あるのに品もある絶妙な雰囲気です。当然と言えば当然ですが、上下コムアーチも悪くない。ここにハードシェルならば真冬もすごせますね。
④Hand Flame Crew Neck C/D
③のカーディガンタイプ 素材も生産も同じなのでようやく説明が少なめに。
これユニセックスでおススメです。カーディガンですが、少しブルゾンぽい雰囲気に着用できるコムアーチらしいサイズ感の個性的なアイテム。ここらへんのデザイナーズブランドらしさもすごく良い。ポケットの形もデザインという感じで。
とても長くなりましたが、コムアーチの凄さが少しでも伝わればいいと思います。デザイナーさんのこだわりと意気込みと製品への愛情はとてもすごく、簡単に語れるものではないかもしれません。でもその片鱗が製品に見えるのでぜひ普通のニットと思わず試しに手に取って着てみてほしいです。
海外の老舗ニットメーカーの変わらないクラシック感もおススメですが、現代的でモードなニュアンスも感じられつつ、良い洋服屋でもその生産背景を語れるという・・・なかなかすごいブランドなのです。
雰囲気良く、品良く着用できるのでぜひ女性に着てほしいと思いまして、力を入れてWomensモデルも仕入れています。登山用品店だからこそウールの良さが伝えられるはず。山荘飯島でぜひ冬支度をしてみてください!
オンラインストアにも商品掲載しました。ぜひご覧ください。
まだまだ掲載できていない秋冬物入荷してきてます!!店舗でもお待ちしております。