もう会期も終わるころですが(2/5まで)
行ってきました大竹伸朗展
タイミングよくご本人登場の場面に出くわしましてとても有意義な時間を過ごしました。とりあえず有名どころに行くのは楽しいですね。図録も買っちゃいます。
何か刺激を受けたような余韻を感じながら、
まずは迷迭香のナイロンパンツをお買い求め頂きありがとうございます。ギリギリの戦いを繰り広げている山荘 飯島からすると、とてもとてもうれしい反応でした。
ここ数日で男女問わず、様々なお客様が購入してくださったので、おかげさまでサイズ感のご案内がかなりできるようになりました。ご購入頂いた方々、試着姿をガン見しながら勝手に参考にしてしまい申し訳ございません。
購入者の割合としては男性が7割ですが、女性も3割購入して頂いたこともまたうれしい反応。山荘飯島はユニセックスだよという話を信じて頂きありがとうございます。実際に登山をされている方にも足上げの良さが好評なのも最高です。
そういうことなので通販でサイズ感お困りの方はお気軽にお問合せください。
ついにメーカー在庫が無く追加できないサイズもでてきてしまったという焦らせるようなことを一応、追記しておきます。色々と兆しもありまして、今買った方が良さそうです。ファッションとしても、山としても。
では本題 Tilakのジャケット これもまた、ただのジャケットではないということ。
Loke Jacket (ルケなんて呼ばれます。恥ずかしながら、その昔はロークなんて呼んじゃってた飯島です。)
ただ佇まいのカッコいいシェルなのですが、
まず言及すべきはこの素材 ベンタイルコットン
ベンタイルコットンとは英国空軍で使われていた素材で、超高密度に織られたコットンによる防風性と耐水性が特徴です。このおかげで海に墜落したパイロットの生前確率が大幅に上がったと言われています。
ゴアテックスなどの人口的な化繊の防水素材が出る前の最先端の機能素材だったということです。
そんな背景にロマンも感じつつ、クラシックな生地と思いきやまだまだその耐水や防風性能は十分に活躍し、完全防水ではないものの今だに様々なメーカーで使われています。
ここまで書きましたが山荘 飯島が衝撃デビューを飾ったブログにてTilakの同素材の商品について書いていますので、こちらも合わせて読んでみてください。真面目な内容です。
あらためてこのベンタイルコットンについて言及すると、Tilakが使用しているのはスイス製の本場UKベンタイルを使用しているということが重要。むしろそれだけでも一部界隈では、興奮材料になるかもしれない。
日本のメーカーでもベンタイルコットンを使っている商品はありますが、大半はダイワボウが作っているベンタイルコットンなのです。とても悪い言い方をすればライセンスもの。でも全然悪いものじゃないです。何が違うかと言われると、機能性は正直分からない。でも【スイス】製で英国発祥である本家【UKベンタイル】というところに何かを感じませんか?というようなお話です。機能性とかそういうことじゃなくてホンモノ感というようなふわっと曖昧な話です。でもなんだか質感も良く感じてしまうものなのです。個人的な主観にはなりますが、実際良いと思います。しっとり感というのかな?
ちなみにスイスはスイスコットンと呼ばれるくらい、最高級なコットン生地を作っていることで有名なので、きっとそんな背景もあるのかとか前向きな解釈をしています。
本当に極一部のこだわりのあるアパレルメーカーでは、わざわざ海外から輸入して使うくらいな生地だったりしたのですが最近ではほぼ見られない。おそらく生地値が相当高いのでしょう。当時ですらUKベンタイルを使った商品はすごく高額だったので、そんな背景を知っているとTilakの価格帯とはいかに、いかに、良心的なのかが分かったりします。Tilkaファンが多いのも納得。
でもそんなことは関係ないていう人も大いにいると思います。今回のブログはファッション文脈に届けみたいなとてもうるさいブログなのです。
そんなファッション文脈に届けるためにはこの縫製技術ですよね。
ヨーロッパでも有数の【チェコ】の自社工場で作られたものはどんなものか?
そんな時は裏側を見ようということ。
これは肩線ですが、よくよく見ると2重で縫われてました。
ロック始末かつ、手間をかけて分かりやすく頑丈にしています。
ここからは脇の始末です。
少しわかりずらいのですが・・・
そのパイピングが裾~袖口までつながってます。普通はこの固い生地だとロック始末のみということも多いのですが、柔らかい素材でパイピングされているので、頑丈でゴロつかずに脇のアタリが滑らかになります。
Tilkaのすごいところはミシンを使った縫製まで優秀というところだと思います。アウトドアブランドは圧着技術がメインになってきている中で、縫製までちゃんとしているところはめったに見られない。WESTCOMB無き今、Tilakの独断上かもしれません。
閉鎖的なブログという環境なので、少しだけ本音を。
同じアウトドアブランドとして高級で高品質なイメージがあるHOUDINIですが圧着技術とかの違いまでは分かりませんが、ミシンを使った縫製に関してはTilakの方が圧倒的に良いと思います。(一応HOUDINIの取り扱いもある店ではあります。正直な感想として)
個人的にはHOUDINIの良さというのはデザイン力と生地の良さなのかと思ったり。ちなみにHOUDINIを全く悪く言うつもりはありません!縫製が悪いという話でもありません。
オリジナル素材の質感や商品の発想力や雰囲気はすごく良いです。機能性も素晴らしいと思えるものも多いので、なんならもう少し店に余裕ができたら取り扱いたいとすら思ってます。本当に!
ただただミシンを使った縫製という点においてです。あとはパターンもTilakの方が立体的で凄いかなとか余計なこと言ってみたり・・・登山文脈では正義とされていることでも、疑問をもっていたので勇気をもってあえて言及してみました。ちなみに山荘 飯島にお越しになるお客様もHOUDINIを着ていらっしゃる方が多いので、誤解をまねくことになるのではと書きながらビビってます。ごめんなさい。登山文脈の人にもTilakの凄さを伝えるための分かりやすい比較対象として挙げてみました。なんでTilakは価格が高いのかという理由を説明するためにもと思いまして。大丈夫かな・・・?
もう書いてしまったので突き進んで細部の説明をしていきしょう。
メーカーの公式な説明でも書いてますが、
世界最高レベルの生地を用い世界最高クラスの縫製技術とデザインで、 1点1 点最高の機能と外観を作るのがTilak の特徴です。まさにそういうことなのです。
以前CAW JACKETでも書きましたが、凝りまくったTilak特有のフード構造はLoke Jacketにも顕在です。
Tilakはヒンズー教徒がオデコに付ける赤いマークを “tika” 「ティカ」、もしくは”tilaka” 「ティラッカ(古名)」と呼称するのですが、その古代インドのサンスクリット語に由来。
この赤い点をオデコに塗る事によって神に守られると信仰されていることから、 “tika” 「ティカ」をTilakのウェアのフードのツバ部分中央には赤いドットを刺繍しています。その精神から、『Tilak を着る事によってあなたをお守りします。』という意が込められている。
とのこと。
そして、
脇のベンチレーションもしっかり。
袖口ベルトのパーツも丈夫です。引っ張っても抜けそうにありません。
この細部のパーツの頑丈さもTilakです。
また言いますが細かいステッチが本当に綺麗です。コバステッチやカンヌキのお手本みたいな感じ。
自社工場だからこそ、手間暇惜しまず徹底してこだわれる。
仮に同じクオリティーで外注したならば商品の値段はもっと上がってしまうでしょう。知れば知るほどお得な気がするTilakなのです。
ダブルファスナーなのでこんな着こなしも可能
ベンタイルというある意味でクラシックな素材を本格的なアウトドアブランドが使っているというところにも面白さを感じます。湿度の低いチェコだからこその最適な機能素材なのでしょう。日本のアウトドアブランドではまず作らないし作れない。
インナーで調整すれば真夏以外も長く着用できるのもとても便利です。寒さが残るけど、春に近づく今の時期には最適。
理想的な着方としてはこんな感じで迷迭香のコットンキャンバスパンツと合わせて、焚火ジャケットにしたらカッコいいですね。とは言え、いきなりキャンプへ行くのはなかなかに勇気がいるでしょうから長く着たらキャンプ用にしてしまうというような考えでも。コットンなので難燃です。
ガシガシ汚してガシガシ洗って雰囲気を出す。そんな洋服らしい着方が楽しめるのも、化繊シェルには無く天然素材であるベンタイルコットンならではの特徴でもあります。エイジングが楽しめます。
クラシックな天然素材をシームテープなどなく、ミシンで縫製をしているからこそ本当に長く着用できるのです。天然の防水機能なので機能面においても長持ちしてくれます。
ここまで書きましたが服好きと言われるようなファッション文脈にど真ん中で響く、稀有なアウトドアブランドである理由も少しは分かって頂けたかなと。最高品質の【スイス】製のベンタイルコットンを使用し、素晴らしい技術を持った【チェコ】の自社工場で作られたジャケットがLoke Jacketなのです。
オンラインストアにも掲載しましたでのぜひご検討ください。