「bal」×「山」別注WIDE MOUNTAIN PANTS

お待たせしてしまいすみません!

ありがたいことに店頭にて好評なパンツについて。

既にサイズ欠けはありますが、夢のような別注の実現なのでブログに記録を残させてください。

まずはこの画像を

ただかっこいいパンツであること。もうこれだけの説明でも良いかもしれません。

とにかくシルエットが最高です。

こんなパンツで山に行けたら良いなと常々思っていました。ある意味で店をはじめた原点であって、一つの到達点と言っても良いかもしれません。

そんな思いで別注をさせて頂いたのが今回のパンツです。

ブランドは「bal」

山荘飯島でも昨年から取り扱いのはじまった「bal」ですが、昨年で20周年を迎えた説明不要なファッションブランドでしょう。

昨年もその一端をブログで紹介させて頂きましたが、本当に一端に過ぎずでして
その世界観はブランドのホームページやインスタグラムをご覧頂いて感じて頂いた方が早いかもしれません。

前にも書きましたが、「balanceweardesign」と言ったら30代後半の私にとっては中学生の頃に雑誌に掲載されていた憧れの東京ブランドなイメージ。40代以上の方はズバリ世代という人も多いでしょう。

その頃を思うと、いわゆるWネームまでして頂けたのは夢のような話というわけです。

ビビってしまい「山」ネームをつけても良いですか?と初めは言い出せずだったり・・・
ネームを作って本当に良かった!!

今や歴史あるブランドと言ってもいい「bal」なのですが、今年からパリで展示会を開催したりと、新たなステージに駆け上がる力強さもあり、ブランドの背景にある音楽やカルチャーなどへリスペクトを抱く若い世代からの関心もさらに高まっていく勢いがひしひしと感じられます。

そんなブランドが今このタイミングで山荘飯島オリジナルブランド「山」の別注を快く引き受けてくださったことには本当に感謝。この懐の深さが長く活躍されている理由なのかなとも思いました。

なんで扱ってるの?と疑問と憧れをもって聞いてくださるお客さんもいらっしゃるくらいに山荘飯島が東京の登山用品店を名乗れる重要なピースにもなっているブランドなのです。

そんなブランドが作るパンツだから山とかそんな話を抜きにして大丈夫。とにかくパンツとしての完成度が非常に高いということが最大の特徴でしょう。ファッションでずっと勝負してるわけですから当然ですよね。

ちなみにこの撮影でもbalのパンツを履いています。ブランド背景を見てもMcGuffinにはぴったりだと思ったのです。

そしてこの履いてるパンツこそが、今回別注させて頂いたパンツと同型。
数シーズンにわたって生地を変えながらもbalでは定番的に発売されているWIDE MOUNTAIN PANTSです。

単純なシルエットの良さだけでなく、細部の作り込みにブランドの歴史と凄みを感じます。

*とりあえずディティールから説明していきます。山の話もこの後続きますので諦めずに読み進めてくださいませ。

重すぎないバランスの高級感もあるベルト
これは個人的にも好きな点。やっぱりここら辺のパーツチョイスに経験の差が出ると思い知らされました。ベルトの質や長さのバランスまで抜群に良いです。重量の軽さだけを求める方向ならなかなかチョイスできない雰囲気かと。こういったところに価値を感じます。

しっかりと固定される上にぎゅっとウエストは絞れるのでサイズアップしても容易にはけます。女性の方もぜひ試してほしいと言えるポイントです。

バッグはポケットが見えずでスッキリ。

WIDEの名のとおり太いパンツなのですが、ぎゅっと絞るとギャザーが出てすごく雰囲気出ます。素材の説明は後でしますが、このおかげで化繊のチープ感もなくなりラグジュアリーな雰囲気が出て他と違うパンツだよと思わせる深みがあるのです。Tシャツをインして履くこともおすすめ。

膝はミリタリーパンツを彷彿させるタック入り。
屈伸しやすく膝の動きがしやすい機能的な作りなのですが、選んだ生地自体にストレッチ性があるので、大袈裟に言って仕舞えば現代では無駄とも言えるディティールかも。だからこそ良いのです。無駄とも言えるクラシックな機能美がファッションを感じさせます。

後身にも切り替えがあり、ステッチが良いアクセントに。この部分を省略するだけでパンツの金額を下げられるかもしれませんが、コストを無視した手間を掛けている部分に惹かれますよね。

ステッチもこだわり感じる。細部もバッチリ。
説明しなくとも、詳細を知らずともこういうところが感覚的に良さが感じられる部分でしょう。雰囲気増します。

前ポケットも単純なパッチポケットではなく立体的な作りで。
ここら辺の細かなディティールがパンツの面構えにもすごく影響するわけです。

後ろポケットは細く縦長。脇からさっと物を出し入れできる作りです。
財布を入れたり、スマホを入れたり。500mmlのペットボトルがちょうど入るような大きさなので日常使いに便利でした。山歩きの時は行動食入れたりと独自の使い道も見えてきそうな形です。

ちなみにポケット布はメッシュにしてもらいました。「山」です。

右側にゴムコード付き。鍵や財布が吊るせます。
ピストバイクなどの自転車カルチャーなど今の礎を築いたブランドでもあるので、こういった部分にそんな匂いが感じられます。

自転車ついでに、またまた個人的にこのディティールが良いなと思ったポイント

裾の紐にはグログランテープを使用しています。

平紐を入ってるのは昔の軍パンなどにも見られるディティールですが、今時のパンツは裾にゴムのコードが入ってるのものが多いでしょう。さらにストッパー付きなら簡単に絞れて便利ですが、この紐だからこそ醸し出せれる雰囲気があると思いました。

裾ゴム入れときゃいいでしょう?みたいな考えでなく、意図あって選んでいる部分はこだわりを感じられるし、すごく惹かれます。ファッションですね。

裾ゴムじゃないので、裾が縮れることなく普通のパンツのように履けるのもポイントです。

ゴムでは無いからロールアップしてストンと裾を落として履くのもおすすめ。
サイズダウンしてロールアップせずに短めに履いてもバランスいいです。生地が柔らかく落ち感があるので裾を溜めるかシュッとさせるかで印象変わります。

もちろん裾を結んでもOK

きゅっと絞ってシルエットを変えれば雰囲気も変わります。

裾がバタつがず、引きずらずに歩きやすさが増します。
大きめな作りですが、ワイドなパンツが好きな150cm後半以上の女性の方ならサイズ1のチョイスで裾が長めでもこのおかげで履けると思います。
小柄な方は流石に大きすぎるバランスでしたが、実際に購入頂いた女性もいらっしゃいまして、山でならお洒落な人よりお洒落になれるパンツと思います。

ここまでの説明でただのワイドなイージーパンツじゃないことを、balに別注した特別感を感じとってもらえたら幸いです。
ちなみにこの上下セットも機能的な山服となります。

そして、

ここからが別注した機能性「山」の話となります。

生地自体に通気性があるポリエステル素材を採用しました。
これが「山」別注の部分です。

ストレッチ性もあり、「山」として軽量速乾と言っていい機能素材です。

そして今回、せっかくの夢のような別注となったので正直な内容で発売するため、発売前にフィールドテストをおこなってきました。

実際に北アルプス1泊2日 新穂高温泉〜双六小屋 約30km歩いた実体験からの話です。

同行メンバーにもパンツを履いてもらって歩いた感想を踏まえて書かせていただきます。
山荘飯島では珍しく山で履けるということに説得力が増す紹介になります。

まだ暗いうちからスタート

まず素材自体に通気性があり風抜けするので、動いてる時ほど風が感じられて涼しいです。
この時は裾を絞って履いてますが、熱がこもらないのでとっても便利。裾を絞るシルエットとこの通気性のある素材は相性が抜群だと実感して頂けるポイントでしょう。

軽さやストレッチ性もうれしい履き心地です。

別の話ですがAfterglowのザックはもっと登山文脈に浸透させるべき頑張らないといけないと実感しました。安定感がすごいので山荘飯島を信じてみても良いよという人は店舗で試してほしいです。

シルエットが太いので、肌に触れることも少なく、風抜けして非常に快適。

太いパンツのデメリットとして、面積が広い分風の煽りを受けやすいのですが、通気性のある素材のため風の煽りも軽減されるというのもおすすめポイント。

双六小屋に到着した元気いっぱいのコーディネートは・・・・
イッセイミヤケのキャップ
コムアーチのウールT
balのパンツ
Afterglowのザック
靴はALTRA

様々な文脈に良い顔ができる、とても真面目に機能的に使える山荘飯島スタイルですね。

朝露のある植物の隙間を歩く場合はロングパンツの安心感がありますよね。

私もショートパンツは好きなので履くことが多いですが、日焼けや怪我のリスクを考えると当然ロングパンツの方がメリットはあります。ロングパンツが蒸れるから嫌だという人はぜひ選択肢に入れてほしいパンツなのです。

快晴の中、片道15kmと登山らしい道中を歩いてきた結果

ちゃんと山で調子良く履けるパンツとして発売させていただきます。
真夏の北アルプスにぜひ履いてほしい1着です。もちろん日常着としても当たり前におすすめ。なぜならファッションブランドだから。

そして、登山用品店としてきちんと言及しておくべき点も挙げておきます。

今回別注させていただくにあたって生地の軽さと通気性に重きをおいたので、一般的なナイロンパンツ程の強度は無い素材になってます。強度が無いわけではありませんが岩場でガシガシ擦れたり、勢いよく転んだりは心配。またポリエステルということで長く履くことで擦れの多い箇所にピリング(毛玉)は起きてしまいます。

でも山で地位を築いてるアウトドアブランドもパンツに似たような素材を使ってますし、このくらいの強度の素材も採用してます。なんならオクタやアルファなどより強度の弱い素材を使用している登山文脈の人は、上手に付き合って頂けるパンツなはず。

この強度よりも快適性をとったバランスが「山」です。

下りですが笠新道もbalのパンツで元気いっぱいに歩いてきました。登る人はリスペクトです。

ゴールです。

今回岩場に座ったり、特に気にせず使いましたが現状問題無しです。

そんなわけで日常使いなら、強度面の心配もさほどすることなくさらに快適に履けることは間違いないでしょう。

特に自転車に乗る人なんかもこの快適性を味わってほしいと思います。
通気性がある分真冬は寒いですが、暑さ厳しい日本なので春を感じる3月〜冬の寒さ感じる前11月ごろまで長く履いて頂けるバランスです。インナーを履いて調整してみても面白く使えそうです。

今回は「山」と名がつくからリアルに山で使いたい素材にて別注をさせて頂きました。

ファッション文脈の人にとっては、今まで履いた事ない快適さを実感頂けるでしょう。

登山文脈の人にはこれがファッションという深みを感じられるパンツになっていると思います。

これも山服 
*着用しているのは店頭で発売中のウールポリエステルシャツ

山の先にファッションがあり、ファッションの先に山があるという流れを信じて山荘飯島は突き進んできました。
balのおかげで、そんなバランスが体現できるパンツに仕上がっていると思います。

そしてこのパンツは秋冬の立ち上がりの商品に該当しますが、実はこれもけっこうなチャレンジでした。
素材としては一般的には春夏に売る商品だからです。でも秋冬の新作が入ってくる8月はまだまだ暑く夏山シーズン最盛期。
今リアルに欲しいのはこんなロングパンツでは無いでしょうか?

もちろんはここら辺のバランス感は世間と少し距離をおける小さな個人店であり、オシャレすぎるファッション業界と機能的過ぎる登山業界の間くらいにいる山荘飯島だからこそできることだと思います。今は響かなくとも、新しい何かを見つけてもらえたらうれしいなと思って頑張ってます。

と言っても、全てはオシャレすぎるファッションブランド「bal」の懐の深さのおかげです。
個人的には別注というのはとても失礼な話のような気もするので、そこに意義が無いとなかなか気軽な気持ちでは言えないのですが心よく引き受けて頂き本当にありがとうございます。

おかげさまで店頭の売れ行き好調で残りわずかとなっております。balを知らない人が山用パンツとして購入するのもなんか面白い流れだなと思ったり。もちろんbalを通じて登山の機能素材の一端を知るのも良い流れだなと思いました。
結局良いものはブランドを知らなくても良いと思ってくれますよね。純粋に商品の質が評価されてうれしいし、山荘飯島に来店するきっかけにもなったりとこの土日は色々前向きな気持ちで過ごさせてもらいました。

そしてお客様優先の気持ちもあったのですが、自分用にも躊躇なく色違いで2本購入してしまいました山荘飯島です。こればっかりは許してください。街も山もシームレスなんてのは気軽に言えない山荘飯島ですが、今回ばかりはシームレスに使わせてもらいます。

オンラインストアに掲載しましたのでぜひご検討ください。

*グレーはサイズ3のみです。
*再入荷予定は現状ありません。

ネイビー、グレーの2色展開
サイズ1.2.3
¥26,400(税込)

ネイビー サイズ1を着用

グレー サイズ2を着用


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