まずは業務連絡より
4/22(土)は18時閉店となります。ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、何卒宜しくお願い致します。
*そのかわり開店時間を少し早めて、11時~18時営業とします。
昨日行った神保町グルメリポートを書こうとしましたが、あまりにも薄っぺらい内容なのでいきなりの商品紹介にいきます。洋服屋がブログに食べたものを書く理由が分かりました・・・そんなに書くことないよということに悩みはじめた山荘飯島です。
気温も暖かくなり、街中でもハイキングができそうな陽気なので少し早めて半袖を紹介してしまいましょう。
ありがたいことに、このナイロンパンツの入荷待ちの方が多い「迷迭香」より、
こんどはちゃんと登山で使えるTシャツが入荷してきました。迷迭香はファッションブランドというくくりであるかもしれませんが、絶妙なつくり込みをしているので普通に真面目に登山で活躍します。そしてファッションブランドだからこそ間違いなく街で着ることができ、なにより機能的に過ごせます。
奇をてらったものではないので一見すると、さらりと紹介してしまいそうになり、似たような商品もあるかもしれません。でもこのトータルバランスをこの絶妙さで作れるブランドは他にないと個人的には強く思います。実はブランドネームなども絶妙に計算されていたりするんですよね・・・だから登山文脈の人もなんだか馴染んでいるのかもしれませんよ。
こんな感じで長々と説明したくなってしまうブランドなのですが、今回のTシャツもやってくれました。
まずは登山文脈の人に分かりやすく伝えると、素材はウールポリエステルの混紡素材
よくあるベースレイヤー的な厚みと表現していいような比較的薄手の素材です。
ウール100%程の防臭性は無いものの、日帰りや泊りでも十二分にウールの防臭効果はあり、ポリエステルのおかげで吸水速乾性があり、強度も強くなるので、より汗をかく人やアクティブに動く人にはおすすめの素材です。トレランや、街中でのランニングウェアとしても選択肢に入れてみてください。
なので素材から見れば、アウトドアブランドと遜色ありません。
というか、もうはっきり言ってしまえば登山文脈の人に馴染みあるあのアウトドアブランドでも同じクオリティの素材を使ってますので、そういった部分でも間違いなく登山で真面目に使えますと言いきれてしまうのです。
もし同じような素材を使っていて、その素材の良さしか説明ができないような商品があるならば、そこにデザイン力と気の利いた発想を付け加えた迷迭香のTシャツを買うべきですよという結論に至ります。文脈による線引きや固定概念を無くしてみるとけっこうおもしろく真面目に使える商品も見つけることができるわけです。山荘飯島です。
では、具体的にその「気の利いた」部分はと言うと
まずはこのブランドネームにつく紐でしょう。背中上部についちゃってます。
登山文脈の人ならすぐにハッとするはず。
画像のように吊るすことができるわけです。分かりやすく気の利いた部分ですよね。
左からイエロー、チャコールグレー、ブラックの3色展開
ポリエステルが入ってる分、ウール100%より速乾性のある素材なので、水場や川で洗ってリュックやテントに引っ掛けておけば、あっという間に乾いてしまいます。ポリエステル混なので、丈夫なためラフに吊ってもOK。1泊程度なら別に洗わなくてもいいでしょうし、紐が無くても適当に干すこともできますが、引っ掛ける紐があるだけで洗って干すということが現実味を帯びてきますよね。少し長い期間ロングトレイルを行く人ならば役立つことは間違いなし。
絶妙な発想ですよね。
そして、これだけじゃありません。
ウールTはネットに入れてから洗濯機洗いをしてねというのはウォッシャブルウール好きの人なら周知の事実ですよね。
だったら、ネットを付けてしまえばいいということで。
洗濯ネット付き。
ただ付けただけじゃないですよ。オリジナルで洗濯ネットを作ってます。
しかも、このグレーのネットに白のファスナーという配色がすごくいいという。洗濯ネットは100均ばかりで買ってたのでなんだかありがたいというか新発見。ファッションデザイナーてすごいですよね。
デザイナーさん曰く、ネットに入れたまま川でジャブジャブ洗ったら楽でしょうということでした。
川沿いのキャンプ場や海でも役立ちそうな気もします。
もちろん洗濯ネットも紐付きです。
なのでネットに入れたまま吊るすことができるので、靴下や手袋などをネットに入れたまま洗って、そのまま干すこともできます。アウトドアの環境では無くす心配なく、そのまま収納袋にもなるので安心ですよね。
テン場で使うサンダルを入れてもいいし、用途は様々。ここらへんの使い方は皆様の方が得意と思うので、おもしろい用途を発見したら教えてくださいね。
きっとアウトドアブランドがやるべき発想だと思いますが、こういったことをさらりと、しかもやらしくもなく作ってしまうのが迷迭香の凄みです。さらに言うと、迷迭香もデザイナーさんにとっては一つの表現に過ぎないといいますか・・・ちなみにこのコートも同じデザイナーさんが作った商品ですよ。
この幅がすごいですよね。もちろんこれもごく一部に過ぎません。
こういう発想を目にすると、セレクトショップとしての面白さを感じますし、洋服を作ることは簡単だけど、簡単じゃないということが身に染みて感じます。
さらに登山文脈を理解しているからこその絶妙な値段設定もありがたいです。これが実はすごいんですよ。文脈をまたぐ山荘飯島にとっては値段設定は一つの大きな壁なので、ここも理解してくれているのは心強い味方なのです。また言いますが、本当にすごいんですよ。他には無いのです。
一応、言及しておくと迷迭香はワークウェア的な日常でガシガシ着るような服の位置づけでもあるので海外生産によってより手に取りやすい価格帯を目指して製品を作っております。ちなみに別のブランドでは日本製でものづくりをしているので、あえての狙いがあっての海外生産という話です。意外とこの柔軟な発想も実はめずらしかったりするのですが・・・
ここまで説明しましたが、今回のハイクTシャツは生産背景を考慮して日本製の商品となっております。それでこの価格というのはさらに驚いちゃいますよね。
ここまではアウトドアな店の説明に少し追加をした内容です。
ではここからファッション的な説明へ。
ぱっと見、シルエットの良いシンプルなポケット付きTシャツ。これだけでも十分にいいですよね。これで登山に使えるわけですから。
でもせっかくなので、迷迭香の凄みが垣間見える部分を説明します。
まずはステッチ(縫い糸)の配色
ブラックに関しては背中の襟ぐりから肩にかけてチェーンステッチでオリーブの色使いです。
他の2色は同系色
ここらへんのつくりはいわゆるファッションブランドのTシャツのつくり込みです。配色をやらしくなく変えるなどこの絶妙さがセンスというやつですよね。
アウトドアブランドでは無駄ともいえるつくり込みができるのはファションブランドだからこそ。前職でも思いましたが細部の作りこみは経験から生まれると考えます。実はものすごく難しい部分で、ぱっと見は一緒でも全く異なる深みが生まれる重要なところ。明確に気が付かなくてもなんだかこの商品いいねにつながります。
迷迭香はここらへんが別格だと個人的には思います。ファッションの第一線で活躍している人はすごい。
でも素材はアウトドアブランドと遜色ないというわけです。おそらくファッションブランドやアウトドアブランドでも似たような商品は今後増えるでしょうか、深みの見えるつくりこみと、そこに値段まで登山文脈に寄り添ってる迷迭香みたいなブランドはそうそう見つからないと思います。
サイズは2サイズ展開 チャコールグレーでサイズ2を着用 171cm 58kg
シルエットは着丈短めで、肩幅、身幅ゆったり。
でも品があるのはこのネックのおかげ。
少しリブ幅が広く、ちょっとだけ詰まってます。このバランスがすごく重要。下着となるかTシャツとなるかの差と言っていいかもしれません。ネックを広げることで通気性をもたらすという話もありますが、通気性を考えるとすごく緩くしないと差は出ません。でもそうするとだらしなくなってしまいます。個人的な好みですが、そうなってくると私は1枚では着用しないでしょう。
ちなみにリブも同素材でボディ生地と同じ厚みなので、熱がりな人も安心してください。
そして、この絶妙なリブの詰まり具合があり、着丈はそこまで長くないのでサイズアップしてもおかしくない。そのおかげで女性の方も緩く着用したい方なら雰囲気よく着用できます。アウトドアブランドはアウトドアブランドのシルエットの良さがあると思うので、それとは別軸で考えてみてください。素材は一緒なのでタイト目のベースレイヤーが苦手な方ならぜひ。ようするに普段着みたいな感じと思ってください。慣れたシルエットになると思います。
ちなみに私がサイズ3を着ると
画像だと分かりづらいですよね・・・実はサイズアップしても肩幅は変わらないという独特なパターンです。
太いパンツならこっちでも良いと思いますが、迷いながらも私はサイズ2を選択。
パンツはSTONEMASTER 軽快に履けるので真夏もハイキングもおすすめのコーディネート
着てみると分かるのですが、パターンが本当に優秀でして、体型、身長問わず合わせやすくなってます。これも迷迭香感です。すごいです。
ポケ付きTですが、ポケットが真四角です。
ここらへんもデザインがされている感じですごくいいです。
裾はスリットあり。
こちらも同じくSTONEMASTERのパンツとの合わせ
透け感などはない素材ですが、タイトなデザインだとどうしても身体のラインが出てしまうので、この緩いシルエットのおかげでタイトにならず、ボディラインも出ないので街中でも1枚で安心して着用できますね。
DIGAWELのワイドパンツとも相性良し。身幅があるのでインした時に雰囲気がでます。
もちろオーダーメイドシャツのインナーにもおすすめ。開襟シャツには品の良いクルーネック。
Rabのショーツと合わせればアクティブにどこでもいけます。
これはサイズ2を着用。RabがXXLなので少しパンツが大きく見えてしまってますね。普通のサイズのショーツならこれでOKでしょう。
アウトドアブランドと同じウールポリ素材を使っているので登山で真面目に着られる。そしてデザイン性があって、パターンが優秀なので1枚でも着られる。さらに紐で吊ることができて、洗濯ネット付きという気が利くおまけつき。どんなシチュエーションでも真面目に使える迷迭香のハイクTシャツ。1枚持っていて損はないと思います。メリノウールを着たことが無い人もこれなら試し着てみてもいいはず。今のところ人と被ることが少ないのもおもしろいでしょう。
オンラインストアにも掲載しましたので、ぜひご検討ください。