個性的過ぎて機能的過ぎるふつうのショーツ

暑さに負けていたため久しぶりのブログ更新です。8月に入っちゃいましたね。店頭ではPARAPACKのキャップがとても好評だったり、秋冬商品も入ってきてます。そう秋冬商品が立ち上がってきてまして、なかなかおもしろい店頭に生まれ変わろうとしているギリギリのタイミング。

そんな中で、今回紹介するのはAfterglowから満を持して登場したこのショーツ。

WW CARGO SHORTS


先ほども言いましたが、アパレル業界的には秋の新商品立ち上げみたいな時期ですが、アウトドアてのは今が真夏の実需真っ只中。当たり前の話を書いてるのですが、これはアパレル目線だとなかなか画期的なことでして、まだまだ自信をもってショートパンツを紹介できることにつながります。まあとにかく暑いですからね・・・お盆明けくらいから色味だけでも秋を意識しつつ、実態は夏物を着ることがお洒落で快適でしょう。

ちなみにこのショートパンツは店頭ではもう好評で、私もこんなパンツがずっと欲しかったので早速に購入してたくさん履いてます。

171cm 58kg Mサイズを着用

素材はわりとしっかり目でコットンタッチなポリエステル素材、丈は短くもなく長くもなく、シルエットは太くもなく細くもなく、そんなシンプルショーツです。
タックの入ったワイドなショーツは持ってます。もちろんパタゴニアのバギーズショーツ、山と道のショーツなど、それ風のものも持ってます。そんな皆さん、こんなの1本どうでしょう?いい意味でふつうのシルエット。今や意外と無いこの感じ。
そろそろこんな気分なのでしょうか?白いご飯みたいにコーディネートがすすむ、すすむ。そんなわけで私はカーキベージュの方を仕入れると同時に履くことに決めました。

そんなふつうの半ズボンですが、Afterglowだからふつうじゃないところを思う存分紹介しないといけません。

①カーゴポケット


これがやばい。カーゴショーツという名前なので、いわゆるカーゴポケットがついてるのですが、この独自性がとんでもない。

・まずは形
すこし斜め後ろについていますが、この位置は履いてみると分かるようにめちゃくちゃく使い勝手がいい。歩く時に干渉せずノーストレス。残念ながら山行にはまだ使えてないけれど・・・日常使いでもその良さが圧倒的に分かります。財布、スマホ、カギやちょっとした荷物もしっかりと収まりつつ、行動時にまったく邪魔にならない位置にくるのです。

しかも絶妙な角度と深さで異常なくらい取り出しやすい。ファスナーも開けやすい。これがカーゴパンツの正解だと思うはず。
生地との相性についても述べさせてください。もうブランドが無くなっちゃったから言ってしまうと私がよく履いていたアルクフェニックスのパンツはタテヨコ4方向に伸びるストレッチを売りにしましたが、大容量のポケットとの相性はすこぶる悪く、モノを入れたら伸びてしまって取り出しづらいことが多かったです。
昔はタテ伸びストレッチってご法度だったんですよね。今は生地が優秀になったおかげで4方向ストレッチをうたっているパンツなどよくありますが、カーゴパンツのような大容量ポケットを持つパンツとタテ伸びストレッチの相性は非常に悪い。Afterglowのカーゴパンツはポケットに500mlのペットボトルを入れても歩けるよとデザイナーさんがおっしゃってましたが、生地がタテ伸びしないから本当に入れたまま邪魔にもならず、取り出しやすく普通に歩けるてしまうのです。

最近のパンツのポケットって実はどのメーカーもあまり独自性が無い部分だと思います。もう出尽くしちゃっているのでしょう。今はスマホポケットなども定番化しちゃってますので、なんとなく見たことあるなあと思ってしまうものが多い。完成しているということです。そんな中でこの独自の形を導き出すてのはかなりすごいと思うんですよね。他のアウトドアブランドの影響は受けずに、実際にフィールドでテストをし過ぎるくらいして作っているAfterglowだからたどり着いた部分かと。

そして形だけじゃなく、こだわりの部分をもう二つ

・ステッチが無いこと。ファスナーのムシが見えないこと。


まずステッチが無いのは見た目を重視した部分とのことです。実はめちゃくちゃ個性的。ノーステッチでポケットが付けられているのです。カーゴショーツという名前なのになんだかすっきりと見えるのはこの為。

これはわざわざ裏側からシームテープを使ってポケットを付けているんです。めちゃくちゃ手が込んでいます。自社工場だからこそできるデザイナーのわがまますぎる部分でしょう。信じられないくらい凝ってます。

そしてファスナーも同様にの表側にはステッチが見えず、ムシ(ファスナーの歯の噛み合わせ)の部分も隠しています。一見、なんとも思わないかもしれませんが、このファスナーをここに使って、こんな縫い付け方をしているのは他に無いんですよ。本当に個性的すぎて、機能的すぎて普通じゃないポイントです。

②股のガゼット


足の裾から裾までつながる1枚のパーツになってます。普通股下部分に丸く付けられていることが多いのですが、こんなガゼットは見たことない。個性的で機能的で普通じゃない。履いてみるとものすごく開脚しやすいことがわかりますよ。これも実際に行動した上でできあがったパターンなのでしょう。

③生地
転んでも安心だなと思わせる分かりやすい生地の丈夫さって重要だと思うんですよね。ましてや大容量の収納をうたうならなおさらです。色々な縛りがあるメーカーだとこの生地チョイスはできない。Afterglowは流行りなどとは無縁であくまでデザイナーさんが実際にフィールドに立って使いやすいものを独自の哲学から導き出しているのでこの高撥水なある程度の丈夫さも持ち合わせたポリエステル素材を使っているのです。見れば分かる安心さがあります。ちなみに決して重くないです。この素材が個人的にはかなり好みで今回なんとなく、デッキシューズみたい革靴を合わせたのもこのコットンライクな雰囲気をもった素材ありきですからね。Afterglowを語ることで欠かせない渓流釣りというフィールドにおいてそのまま川に浸かることも想定した生地選びなので、この高撥水性が速乾性にもつながり、常にドライな着心地を保ってくれますよ。

ちなみにポケット裏はメッシュ素材。これでさらに通気性や水抜けを確保しています。メッシュも「伸びない」メッシュなのでポケットにものを入れるのに最適です。

③ベルト

いわゆるウィービングベルト仕様でけっこう固めです。でもこの固さがあるおかげでしっかりと固定されてポケットに重たいものを入れてもウエストがずり落ちてこないです。これもカーゴポケットの相性から考えた時、とても優秀。ポケットが飾りにならないのは、生地とこのベルトのおかげでもあります。


しっかりと固定ができるのですが、バックルをスライドさせると外れる仕組みになってます。なので左側ベルト部の長さを一度固定してしまえば、あとはバックルのスライドだけで自分のウェストに合ったサイズにアジャストができるのです。紐だと汗をかいたり、ぬれたりすると深く固く結ばれてしまい、ほどきにくくなったりしますし、ベルトのみだとゆるめるのが困難で着脱が大変なこともあります。

このベルトの仕組みのおかげで、容易な着脱と固定ができるのです。実際履いた時に一番便利に思ったかもしれません。機能的過ぎますですよ。

個人的には横からの角度が非常にかっこいい。少しだけポケットのマチがわかる感じが雰囲気がいいです。

ブランド名も同系色で控えめながら立体的なプリントでカッコいい。

色々と書いてますが、結局履けば全て理解して頂けます。なので、この個性的すぎで機能的すぎでふつうじゃないふつうなショーツをぜひ検討してみてください。山荘飯島では登山から日常のパンツとしての提案を主にしていますが、本来は渓流釣りというフィールドにおいて最高なクオリティを発揮するという要素も持ち合わせているので、このパンツのポテンシャルは私の言葉では紹介しきれてないです。なのでぜひそのポテンシャルを実際のフィールドで発揮してほしいと思います。カーキベージュ、オリーブのサファリカラーなので、晩夏初秋にも最適な色合いなのもどんとこいという感じですしね。

ふつうにコットンシャツと合わせも。日常では別格の快適さ。
デニムシャツと合わせも。
ウールTシャツと合わせなら、泊りの縦走だってどこでも行けますね。

オンランストアにも掲載しました。税込み¥14,000という分かりやすい金額もデザイナーさんのこだわりを感じられます。

KHAKIはこちら

OLIVEはこちら

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