「確定申告終わりました。」
この時期になるとSNSなどでもよく見かけることが多くなりますこんな報告。昔は特に気にもせず、なんならなんでいちいち報告するんだろ?と疑問に思っていたくらいですが、その一端が理解できた個人事業主2年目の春です。色々と大変なのですね・・・そんな時期に引っ越しとかしたもんだから勝手に忙しさ全開で過ごしておりました。
とりあえず少し落ち着いたのでブログに時間を割いて全然紹介が間に合っていない新商品を紹介していきます。色々と遅くて申し訳ございません!
本日は散々インスタで見せて、一向に紹介しなかったこのかっこいいパンツから紹介しています。気になって頂いた方も多かったと思ってます。
皆さん「A.D.A.N」(エーディーエーエヌ)というブランドは知ってますか?
A.D.A.N = ALL DAY ALL NIGHT
そういう私も知ったのは店をはじめてから。そして製品のクオリティのすごさのおかげで、逆に謎が深まるばかりでして先日展示会に行った際にも散々質問してしまいました。こんなブランドが隠れていたことに驚きの一言。
いや、隠れていたというのはとっても失礼な話!!福岡にて20年近く店舗を構えているPARQのオリジナルブランド、それが「A.D.A.N」なのです。福岡の大手セレクトショップとかデパートでも展開したりもしているので、もしかすると九州の人は知っている人も多いかもしれませんね。
この「A.D.A.N」の凄さを勝手に述べさせてもらうと、まずは商品の幅の広さに驚かされます。今回紹介するパンツに限らず、本格的なデニムもあれば、メガネもやっていたり、他にもカバンや小物なども。ふつうは、ブランドの顔的な商品や、得意分野があるのでしょうけど「A.D.A.N」はよく分からないというのが初見の感想。商品の幅が広いだけでなく、1点1点のつくり込みとこだわりもすごいので全部が顔みたいな感じなのです。残念ながら窮屈な山荘飯島セレクトでは現状、今回のパンツのみやらせてもらっているのですが、気になる方はぜひ調べてみてください。きっと謎が深まります。きちんと世界観を見せてます。
さらに個人的には謎が深まったポイントととして下げ札や織ネームへのこだわりです。
なぜならこういうネーム類といったものは生産ロットが大きく、小ロットでやるとコストも高くなってしまうので、単純に規模が大きい会社じゃないとこだわることが難しいのです。大手の方がどうしても強さを感じてしまう部分なのです。例えばユニクロや最近だとファミリーマートもそうですけど、パッケージとか見れば大手の凄さはわかるはずです。大手最強ですよ。
でもA.D.A.Nはアイテム毎やコレクション毎にこだわりが見え、パッケージまでもちゃんとしている。そこになんだか凄さを感じてしまいました。だから私は福岡のお金持ちの人が運営しているブランド、経営者が副業でやっているブランドなのかなあとか勘ぐったり・・・なかなかに失礼なことを考えておりました。
でも先日の聞き込みによって、代表である植村さんがおひとりでデザインから生産、そして卸、店舗での販売、PRまで、全てを運営されているということが分かり、逆にますます凄さを感じてます。正直いまだに全容は理解はできていないけど、とにかくすごい人だってのはビシビシ感じました。実は以前紹介したTRAINERBOYSもこのPARQが運営しているブランドでした。(現在はブランドが独立して発展中です。)このA.D.A.N以外にもブランドを運営されているわけで、結果的に凄すぎてよく分からん!というのが感想です。
なのでまだまだきっと凄さの片鱗しかお伝えできていないでしょうが、そろそろパンツの紹介へと向かいますね。
のちほど紹介するジャケットに合わせて
まずはただカッコ良くないですか?という話。色々と述べましたが結局は商品がかっこいい。
山荘飯島縛りだからできないけど、このパンツなら紺ブレ、ローファーと合わせて着てみたいよね。
ヨコのシルエットも良いですね。
インスタグラムでもちょこちょことコーディネートしてみましたが、パンツの存在感がすごくあって写真だけでも良さが伝わる感じてひたすら小出しにしてました。
今の空気を捉えつつ、洋服好きもうなるつくり込みをしています。
そんなパンツの素材は日本の第一織物が世界に誇る「DICROS」という日本製の高機能撥水素材を使ってます。
大手メーカーからメゾンブランドも使っていて注目されている素材です。高密度に織られていますが、しなやかで高級感のある機能素材として定評があります。
リップストップ構造で光沢が有り、薄手でつるっとした化繊らしい生地ですが、これをパンツにしてしまうから面白い。しかもただのイージーパンツではなく、みんな大好き軽量素材を使いつつ本格的なつくり込みをしている部分がすごみが増すばかり。
すなわち「化繊なのに本格的な軍パン」です。
太いけどバランスよく、素材の高級感もあるので、化繊なのに品がいいです。
幅広い人が興味をもってくれるのではと期待してます。
重たそうな軍パンな見た目とは異なり軽やかな履き心地ですよ。もちろん速乾性もあります。
当然ポケットも本格的。
古着と違ってちゃんと使いやすいボタンになっているのもいいアップデートです。
裾にもドローコード付きなので、シルエットが調整可能
そして私が取り扱った理由としてこの構造です。これまた登山文脈が大好きなベンチレーション
空気が抜けていきます。そう、山で使えるじゃんと思ったわけで。
この発想がすごくないでしょうか?アウトドアブランドがやるべき構造かと。これぞファッションデザイナーの仕事ですよね。これを見て仕入れたくなりました。
しかもボタンフライなのですが、これもまた通気性が増す要因に。本格的な仕様なのに機能的。ちょっとめんどくさいけどアクティブ用途にボタンフライが優秀であることに気づかされました。
ちゃんと膝までメッシュの裏地付きなので、汗を逃がし、肌も張り付かず快適な履き心地です。UL的な思考なら邪魔なのだけど、この生地に対してはこれが正解。
手がこんでます。
真夏だとさすがに暑いと思いますが、今時期含めて真夏以外は通年着用できる素材感です。しかもSTATICのアドリフトパンツなど、暖かいインナータイツと合わせれば、真冬の寒い時期も最適。シルエットもゆったりなのでウィンドシェル的なオーバーパンツとしてもおすすめというわけです。通気性があるからオーバーヒートしませんとか登山用品店ぽく説明しておきます。
場所や時期の選定は必要ですが、登山用途でも十二分に活躍してくれるでしょう。今時期に軽アイゼンでいくスノーハイクにも良さそうで。DICROSは雪もさらりとはじきます。ただ現状ここらへんは想像の話になってしまうので、ぜひぜひみなさんと一緒に様々な可能性を追求できればと考えてます。使い心地を一緒に模索してしまう情けない登山用品店なのはご了承ください。お客様におんぶに抱っこでがんばります。
でも、それでもおすすめできるのはただカッコいいパンツだから。日常においては十分機能的なので、アクティブ要素はおまけ的な気持ちでも価値しかない商品でしょう。
カレドアー メリノウールのロンT + アルトラ オリンパス4
シンプルな合わせでも十分な存在感のあるのはカレドアーとA.D.A.Nだからですね。
この合わせなら山はもちろん、旅行にもおススメですね。上にシャツやシェルを羽織れば快適な旅です。
古着と違ってちゃんと日本のブランドなので丈やウエストもちょうどいいのもありがたい。
171cm 58kg M着用です。画像のように裾はツーロールで半端丈。ウエストはゴム入り紐で調整できます。ベルトループもあるので重たいものをポケットに入れる時はベルトだと安心ですね。
(M.Lの2サイズ展開)
大柄な人にもおすすめだし、丈も長くなく、ロールアップしても厚みが出ない生地のなので女性もぜひぜひ履いてみてください。
これで24,200円・・・生産国をそんなに言わない山荘飯島ですが、ちゃんと日本の工場で作ってることにも言及しておきます。手が込み過ぎたこのつくりでこの価格には驚かされました。ベンチレーション構造という発想もすごいのですが、この現実的な値段で実現させることもすごい。抑えめな定価は福岡価格らしいですが、ここにもブランドの凄さと努力を感じます。
最後にこのパンツは真夏以外と言いましたが、これ同素材ハーフパンツもありますよ!なので夏は半ズボン履いてください。そしてありがたいことにハーフパンツも既に売れていってまして(しかも女性に!女性を意識して仕入れていたのでうれしかったりしています。)これまた機能的でファッションなパンツなのであらためて紹介しますね。
そしてついでのDIGAWELのシャツジャケットへ
ついでというのはとっても失礼なのですが、DIGAWELに関してはその世界観と雰囲気が良いと思ったら買ってほしい商品だから多くを語る必要がないと思ってます。ファッションです。
ドットボタンでコーチジャケットのデザイン
オックスフォード織りなのですが、ピンチェックにも見え、角度によって色の見え方が変わる玉虫風の独特な生地チョイス。アパレルメーカーでの経験を踏まえて正直に言ってしまえば商品の金額的にはおそらく高い生地ではないのかもしれませんが、インポート素材とか、定番的な素材の選び方だけにこだわらずこういったチョイスができるのがDIGAWELの懐の深さを感じます。勝手な想像で言ってますが、デザインありきで幅広い生地から正解を選ぶ感じがすごいですよね。機能重視だから仕方は無いのですが流行った素材一辺倒になってしまうアウトドアメーカーとは異なるファションのおもしろみですよね。とは言え新素材や機能素材の発見というのはアウトドアメーカーの凄みで、それがファションへ降りてくるわけなので2つの文脈を見てると面白いというわけなのです。
結局余計な話をしているので戻すと、しっかりはしているけど厚みのないコットン素材なのでコーチジャケットでありつつ、シャツがわりにも。困ったらこれを着れば1年間なんとかなりそうな使い勝手の良さを感じますよ。
そしてなによりこの独特なサイズ感と雰囲気。背中ヨークも広がる感じがすごく良い。
これぞDIGAWELですね。腕の溜まりがすごくいいです。女性にもおすすめしたいポイントですね。雰囲気ありますねとのお手本です。この感じで裾の紐を絞ればシルエットが変化がつけられます。この紐もまた色によって異なる素材使っていて楽しいです。
背裏はメッシュで
背中ヨークから抜ける仕様になっていて、スポーティーな印象。快適です。
これまたベンチレーションです。
カラーによって異なるドローコードを使っているのもおもしろい。グリーンの方が太いコードを使っていて存在感あります。
A.D.A.Nのパンツとも非常に相性がいいので、春はこのセットにもう決まりです。インナーにカレドアーのメリノウールのロンTと合わせれば軽快にどこでも行けそうですよ。新緑を見に行く春先のハイキングならこれでOK。
パンツもジャケットもオンラインストアに掲載しましたのでぜひご検討ください。カレドアーのロンTものってます。
ファッションブログでした。
ちなみに直近はファション多めで進んでいきそうです。なぜならそれは業界の納期構造によるものなのでご了承ください。
登山的にはまだまだ寒い時期、楽しい残雪期です。なので春夏新商品が入ってくるのはもう少し後。夏山を意識し始めるのもきっと5月くらいから?もしくは梅雨明けからかも。ちなみにファッションだと7月が秋冬の立ち上げ。まだまだ夏山真っ盛りの時期。季節感はめちゃくちゃです。
そんな業界の違いがありまして、2つの業界が入り混じる山荘飯島の店内はごちゃごちゃとおもしろい感じで進んでいきそうな予感もしてますので辛抱強く楽しみながら見てもらえたらうれしいです。
最近店を知ってくれた方も多いかもしれませんので一応お伝えしておくと、まだ2年目というか実は春物がちゃんと入ってくるのが初めてなものでどんな感じになるかはよく分かっていなかったりしているのが山荘飯島です。
きっと今後真逆のことを言い出したり、急な方向展開もあると思いますが、それも山荘飯島なので暖かい目で見守っていただけたらうれしいです。